西方寺元住職・西域了誓は、横田慶哉先生の薫陶(くんとう)を受け、お導きをいただきました。
また、そうしたご縁から西本誠哉先生には戦中・戦後を通じて特に深いご法縁をいただいてまいりました。それは西方寺にとりまして「智慧光のちからより本師源空あらはれて浄土真宗をひらきつつ選択本願のべたまふ(高僧和讃)」としか思えない不可思議の仏縁です。
寺院布教の最初に西本誠哉先生が高座の上から説法獅子吼(しく)いただいたのが西方寺であり、またお体がご不自由の身で老体にむち打って最後に如来聖人のみ教えを讃仰いただいたのも西方寺の高座の上であったと聞いております。その間、寺族はいうまでもなく、多くの門信徒の方々にも「形をみれば法然、詞を聞けば弥陀の直説(ご一代記聞書)」と先師の火を吐くようなお取次ぎにあい弥陀の大慈悲にめざめられる方々も多くありました。先生のご生涯はまさに「大悲伝普化」に捧げられた不惜身命の御一代でありました。
生きては念仏申すべし、死なば浄土へ参るべし